【要約】「なぜあの人はよく眠れるのか」から学ぶ、眠りやすくなるための方法【小林弘幸/三輪田理恵】

今回は順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんと
睡眠改善コーチの見渡英さんが共著で書かれた

「なぜあの人はよく眠れるのか」

を解説していきます
この本は一言で言うと
眠りやすくなるための方法を教えてくれる本です。
実は今の日本人はよく眠れていない人が増えているそうです。
2019年に厚生労働省が実施した国民健康栄養調査によると
なんと成人の7割が睡眠に関する不安を持っている
という結果になりました。

 

本書は、そんな状況を救うべく
自律神経の専門家である小林ドクターと
スリーピングマスターの三輪田さんがタッグを組んで書かれたものです。
今回の記事を読めば、よく眠れる習慣を学べるでしょう。

 

 

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自律神経を整える


そもそも自律神経とは何か知っていますか?
自律神経とは内臓の動きや太陽の調節などをコントロールしている神経で
この自律神経は「交感神経」と「副交感神経」が
バランスよく働くことで正常に機能します。

 

「交感神経」の方が優位になると、

血管が収縮して心拍数が上がり、体が活動モードになります。
「副交感神経」が優位になると、
血管が拡張して心拍数が下がり、
身体がリラックスモードになって、やがて睡眠へと向かいます。

 

理想としては、日中は交感神経が優位になって
夕方以降は副交感神経が優位になると眠りやすいのです。
逆に、バランスが乱れると睡眠に影響が出てしまいます。
睡眠と自律神経には大きな関係があるのです。

そこで、日々の生活を送る上では、
自律神経を乱すような行動を避けるといいでしょう。

 

具体的に、自律神経のバランスを崩すこととして、
一番やってしまいがちなのは、
寝る直前までスマホをいじることです。
目の周りの筋肉が緊張してきてしまい、
交感神経がは働きっぱなしになってしまいます。
なので、寝る一時間前くらいからは
スマホに触らないようにした方がいいでしょう。

体内時計のリズムに体を合わせる


自律神経を整えるためには
体内時計のリズムに合わせた生活を送ることがベストです。
太陽が登って明るくなってきたら活動を開始し、
日が沈んで暗くなったら体を休ませて眠りにつく。
このサイクルこそが人間に本来備わった自然な生活リズムです。

 

体内時計と体を合わせるためにおすすめなが、

「毎日の起床時間を揃えること」

休みの日に昼くらいまで寝ていたりしていませんか?
実は体内時計のリズムを崩す最大の原因が「休日の朝寝坊」です。
なるべく休日も平日と同じくらいの時間に起きたほうがいいでしょう。

 

体内時計のリズムを整えるためには、
朝起きてすぐに太陽の光を浴びるようにするといいでしょう。
日光を浴びることには、体内時計をリセットする役割があります。
体のリズムとしては、
それから14~16時間後に眠くなるようにできています。

他には、「朝ご飯を食べる」ことにも体をしっかり目覚めさせて
体内時計のリズムを整える役割があります。

 

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体温をコントロールする

 

人間の体は朝起きてから少しずつ体温が上がり、
夕方頃にピークを迎え、夜になるにしたがって体温が下がっていきます。
体温が下がると代謝が落ち、
昼間に働いてオバーヒート状態になってしまった脳や内臓を休ませます。

体温変化の仕組みから、よく眠れるようにするためには
体の中の温度を下げることがポイントになります。

 

具体的には、「ゆっくりと湯船に浸かる」ことをしてみましょう。
風呂に入ることで体の中の温度を一時的に上昇させて
出た後から徐々に体温が下がるようにすることで
自然に寝付けるようになります。
更に湯船に浸かることには副交感神経を高める効果もあります。

 

本書によると、
お湯の温度は少しぬるめの40度くらいにして
15分程入るのがいいそうです。
ただ浸かり過ぎていると、のぼせてしまうので
最初は肩まで入って、途中から半身浴に切り替えることが
進められていました。

ゆっくり湯船に使っていられないときは、
シャワーの温度を少し高めにして首をしっかりと温めるようにしましょう。

 

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適度に体を疲労させる


人の体は日中に活動して体の中に疲労物質がたまってくると
眠くなるようにできています。
そのため、眠りやすくするためには適度な疲労が必要です。
おすすめなのが運動です。


特にいいのが、「夕方に軽い運動をすること」です。
人間の体温が一番高くなるのは夕方です。
そこで、この時間帯に運動をすることで体温のピークを高くするのです。
すると、夜にかけて体の中の温度がぐっと下がっていき
より深い睡眠に入れるようになります。

 

ただし、激しい運動をすることはお勧めしません。
体温を上げ過ぎてしまうと、
下げるまでに時間がかかりすぎてしまい、眠りにくくなります。

 

会社から帰ってくるときに一駅前で降りて、
そこから自宅まで歩くのもいいでしょう。

 

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腸内環境を整える


腸内環境を整えることも快眠に繋がります。
これには脳から分泌されるメラトニンというホルモンが関係しています。
メラトニンは別名睡眠ホルモンとも呼ばれており、
体内時計やホルモンの分泌リズムを整えて
体を睡眠へと向かわせる役割をしています。

このメラトニンの原料になるセロトニンというホルモンの
95%は腸で作られているます。

 

腸内環境を整える鍵は水を飲むことにあります。
本書では、1日に1~2リットル飲むことが進められています。
人間の体は外の気温に関係なく
一日に1~2リットルほどの水分を汗や尿として排出しています。
腸内環境のためにも、水分は出した分だけ補給したほうがいいでしょう。

 

特におすすめしたいのが、
朝起きたら、「とりあえずコップ一杯の水を飲む」ことです。
寝ている間に濃くなった胃酸を
水を飲むことで適度に薄められるためです。

ストレスと上手に付き合う


自律神経のバランスを崩してしまう一番の原因はストレスです。
ストレスを感じていると脳が刺激されて交感神経が高まってしまいます。

しかし悲しいことに、ストレスというものは、
日常生活の中で必ず出てきてしまうものです。

そこで、ストレスから逃げるというよりも
ストレスと上手に付き合うことを意識した方がいいでしょう。
具体的には

「ポジティブアンテナ」

を立てるといいでしょう。
本書によると、人間は自分が見たいように世界を見ているそうです。
例えば、ナイキのスニーカーが欲しい時、町を歩いていると
やけにナイキを履いている人がたくさん目につくようにになります。

 

これは、周りの環境が変わったからというよりも
自分が周りから情報を受け取る際のアンテナが変わったためです。
そこで、ストレスと上手に付き合うためには
このアンテナをポジティブな方向に向けたらいいのです。
自分が嫌だと感じるものには反応せず
好きなもの意識を向けるようにしましょう。

 

どうしても嫌なものにも意識がいってしまうときは、
気になることを紙に書き出してみましょう。
書くことで自分の思考を客観視でき、
「そんなに大したことじゃないな」と思えてくるはずです。

 

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寝室の環境を整える


よく眠れるようにするためには寝室の環境を整えることも大切です。
あなたは、ちゃんと部屋の掃除をしていますか?
部屋の空気が埃っぽかったり、カビっぽかったりすると
呼吸が浅くなってしまいます。
そうなると、副交感神経が十分に高まらず眠りの質が落ちてしまします。

そのため、部屋はちゃんと掃除して綺麗にしておいた方がいいのです。
朝起きたら窓を開けて簡単に掃除することを
ルーティーンにすることをおすすめします。

 

部屋の掃除で忘れがちなのが「エアコン」です。
エアコンの中が汚れていると
延々とホコリやカビを排出し続ける機械になってしまいます。
定期的にフィルターの掃除をするようにしましょう。


寝室の環境面で言うと、温度や湿度にもこだわりたいところです。
本書によると理想的なのは、
室温が26℃湿度は50~60%だそうです。

 

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BPM60の音楽を聴く


電車で座って揺られているうちに
ついついウトウトしてしまった経験はないでしょうか?
実はこれにはリズムが関係しているのです。

人は、単調で心臓の鼓動よりも遅いテンポの音を聞いていると
少しずつ心臓のリズムが同調していくそうです。
これが体をリラックスさせて眠気を誘うようです。

 

本書では、これを利用して1分間に60回のリズムを刻む
「BPM60の音楽を聴くと眠りやすくなる」と言っています。

日本のヒット曲で言うと、
AIさんの「Story」が、BPM60をちょっと超えるくらいです。
ただ歌詞があると、どうしてもそちらに意識が行ってしまうので、
寝る前に聴くとしたらオルゴールアレンジの曲の方がいいでしょう。

 

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まとめ


・自律神経を整える

・体内時計のリズムに体を合わせる

・体温をコントロールする

・適度に体を疲労させる

・腸内環境を整える

・ストレスと上手に付き合う

・寝室の環境を整える

・BPM60の音楽を聴く

 

 

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