【要約】「人生はあなただけのものじゃない」から学ぶ、貢献する大切さ【トム・ラス】

今回は世界的なベストセラー作家である
トム・ラスさんの書かれた

「人生はあなただけのものじゃない」

を解説していきます。
この本は一言で言うと、
他人に貢献する大切さを改めて教えてくれる本です。
「貢献が大切だ」と言っても
この厳しい資本主義社会では、みんな自分のことで精いっぱいで
なかなか他人を目にかける余裕がなかったり、
貢献しようというところまで気が回らないという人も多くいます。

ですが、それでは寂しい人生になってしまいます。
なぜなら私たちは、誰かに必要とされることに
強い幸せを感じる生き物だからです。
髪を切って感謝される美容師、
自分の作ったもので人を楽しませるクリエイター
ごみ拾いをして感謝されるボランティアなど
誰かに何かをしてあげるととても気持ちがよく、
自己肯定感が上がります。

一方、人に貢献していないと感じると
「自分って生きている意味あるのかな?」
と、うじうじ悩んだり虚しさを感じたりしてしまいます。

それは、私たちが自分の幸せを追い求める、
だけでは幸せにはなれないようにできているからです。

この記事を読めば、
著者の実体験を元に、他人に貢献する大切さ
を知ることができるでしょう。

 

自分が消えたとしても
他人のためにしたことは消えることはない


この本の著者が、
他人への貢献を強く意識するようになったのは、
病気になったのがきっかけです。

著者は16歳の頃に、
フォン・ヒッペル・リンドウ病という難病にかかってしまい、
そして医師に、
「君の命はあと20年しか持たない。
 しかもその20年も大変つらいものになるし、
 もし、将来子供を持ったら高い確率でこの病気は遺伝するだろう。」
と、言われてしまいます。
その後も左目の腫瘍を取り除く手術を
数え切れないくらい繰り返しましたが、病気は治らず、
おまけに手術の後遺症で左目の視力を完全に失ってしまいます。

刻々と死が近づいてくる中で
著者は「死ぬ前に何かを残したい」と自然と思うようになったそうです。
どうやって自分の生きた証を残すのか。
出た結論はとてもシンプルでした。
この本のメインテーマである、

「他人への貢献」

です。
おじいちゃんやおばあちゃんにしてもらったこと。
母親に愛してもらった経験。彼氏彼女と愛し合ったこと。
親身になって一緒に仕事にと組んでくれた同僚。
一生懸命指導してくれた先生。一生懸命に看病をしてくれた看護師。
本を読んで受けた衝撃。ミュージシャンのライブで受けた感動。
こういった他人にしてもらったことは、
たとえ、その人が亡くなったとしても私たちの心に残り続けます。

私たちはいつか確実に死にますが、
その人が他人に貢献してきたことだけは残り続けるのです。

そこで著者は、残り20年の人生をできる限り、
他人への貢献に使おうと決めました。

著者は、一心不乱に動き出し
今までに販売、累計1000万部以上を誇る
ベストセラー作家になったのです。

 

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自分がコントロールできることに集中する


この本の著者が癌だと宣告された後に大切にしていた考え方があります。
それは、

「自分次第でコントロールできるものに目を向けて、
 自分次第でコントロールできないものを軽く見ること」

これは、エピクテトスという哲学者も同じことを言っています。
残念ながら人生には、失敗や事故、病気、老化、死など
自分ではどうしようもない悲劇がつきものです。

だからと言って、
「死んだらどうしよう」と悩んだり
「事故を起こしたらどうしよう」と怯えていても仕方がないです。

塞ぎ込んだり、悩んだり、怯えていたら
他人に貢献することなど、出来ません。

だから著者は、自分ではコントロールできない
病気に目を向けて、塞ぎ込んだり、ひきこもったりするのではなく
今、自分のやれることに集中することにしました。

人生がどれだけきつい状況になっても、
その時、その時で自分のやれることに集中する以外に
私たちにやれることはないのです。

 

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身近な人を大切にする


やることは至ってシンプルです。
家族や身内、今日たまたまあった人に笑顔で親切に対応するだけです。
本当に小さな小さな親切の積み重ねが、
新たな人たちとの出会いや、
すでに築いている人間関係をより強くしていくのです。

人と人との繋がりは、
身の回りの人を大切にしたから生まれるものです。

まずは、身の回りの人を大切にしましょう。
これは自分次第で今日からやれることのはずです。
実際に著者も、死を意識して家族や友達との
ささやかな時間をとても大事にするようになったそうです。

 

物事をポジティブに受け止める


デカルトという哲学者は、

「物事に良いも悪いもない。
 考え方によって良くも悪くもなる。」

と、言っています。
例えば、
コップの中に半分の水が入っているのを見て、
「もう半分しかない」と思うか、
「まだ半分もある」と思うのかは、私たち次第だということです。

たまに、物事を全てネガティブに受け止めて怒る人がいますが、
それは、自分で自分の機嫌を悪くしているようなものです。
実際にこの著者は、左目の視力を失っているため、
スーパなどの混雑する場所に出かけると、
よく人とぶつかってしまうそうです。。
ここで人には、いろんな反応があることに気がついたそうです。
「ごめんなさいね」とぶつかったことを謝る人、
「大丈夫」と心配してくれる人
一方で、著者が目が見えないことがわからないため
「こいつは、わざとぶつかってきたんだ」と思って怒ってくる人もいたそうです。

ここで言いたいのは、全てを疑ったり、バカにしたりして
「あいつはわざとやってきた」「嘘をついている」
と、物事をネガティブに受け止めてしまうことは、
自分で自分の機嫌を悪くしているようなものなのです。

そうなると、当たり前ですが、周りから人が去っていってしまいます。
それよりも、できるだけ物事をポジティブに受け止めて
身の回りの人に対して親切に対応する方がいいでしょう。

 

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スマホを置いて相手の話に耳を傾ける


著者が、病気になってから人間関係で特に大事にしていたのは、
友達や家族など身近な人たちの話に真摯に耳を傾けることでした。
相手に興味を持って、質問をして、相手の話を聞く
そんな、なんてこともないことこそが
人が仲間に、恋人に、家族や同僚に、最も強く求めていることだからです。
真摯に相手の話に耳を傾けるだけで、相手は救われるのです。

ちなみに、スマホにも気を付けた方がいいでしょう。
人は、スマホが視界に入っているだけで、意識がスマホに向いてしまって
話の質が落ちてしまうことが分かっています。
15分間でもいいので、スマホをしまって、
相手の話を真摯に聞きましょう。

自分がやりたいことよりも
自分は何を持って世界に貢献できるのかを考える。


ここで言いたいことは、

「自分がやりたいことよりも
 自分が他人に最も貢献できる仕事をやりなさい。」

ということになります。
人間には三つの幸せがあります。
それは、
「してもらう幸せ」「できる幸せ」「してあげる幸せ」
の三つです。

一つ目の「してもらう幸せ」は、
誰かに何かをやってもらうことで感じる幸せです。

二つ目の「できる幸せ」は、
出来なっかったことが、自分でできるようになったときに、
感じる幸せです。

三つ目の「してあげる幸せ」は、
困っている人または、寂しい人、悲しんでいる人に対して
自分が手を差し伸べたことで相手から感謝たときに、感じる幸せです。

この三つの幸せの中でも、「人にしてあげる幸せ」が
最も幸福度の高い幸せだとされています。
人は誰かに必要とされたいのです。
そのため著者は、
「仕事を選ぶ際は自分がやりたいことよりも
 自分が他人に最も貢献できる仕事を選ぶことが大事だ」
と言っているのです。

 

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自分の才能を見極めて、それを活かす


著者は、自分のしたいことよりも
他人に最も貢献できる仕事を選ぶ方がいいと考えています。

ここで大事なのは、
一にも二にも自分の才能をしっかりと見極めて
それを活かすことです。
今一度、本当に自分に向いていることが
何なのかを考えるべきです。

ちなみに、著者の出した

「さあ才能に目覚めよう”ストレングス・ファインダー”」

という有名な本があります。
これはまさに、自分にどんな才能があるのかを知るものです。
もし、自分の向いていることが何なのか分からないのであれば、
このストレングスファインダーを使ってみると良いでしょう。

そして、自分が何に向いているのかが分かったら
それを活用できる仕事に就きましょう。

 

 

時間は限られているので
貢献できるチャンスがあったらもぎ取れ


貢献について言いたいことはすべて説明してきました。
今日から他人に貢献していきましょう。

他人に貢献できるチャンスや時間というのは非常に短いです。
まだ、時間があると思っていても日にちは
あっという間に過ぎ去っていき、
明日も、来月も、クリスマスも、大晦日も、すぐにやってきます。
そして10年後もあっという間にやってきます。
そうして、だんだんと人に貢献をするチャンスが減っていきます。

だから、今まだ貢献できるエネルギや時間があるうちに
他人に貢献する幸せを噛みしめましょう。

著者の今


最後に十六歳で病気を宣告された後に
著者がどんな人生を歩んでいったのかを説明していきます。

著者はあの後、普通に大学生活を送り、素晴らしい出会いに恵まれて
病気も含めて受け入れてくれる女性と結婚しました。
そして二人の子供をもうけました。
今のところ、病気は遺伝していないそうです。
そして病気を宣告されてから20年以上が経った
今も、何とか生きています。

とはいえガンは、肝臓がん、網膜の病変、副腎の腫瘍
脊髄の腫瘍へと転移しており、
特に酷いのが脊髄にできた大きな腫瘍で
これは想像を絶する痛みなのだそうです。

こんな状況でも著者は精力的に活動し出版社を立ち上げ、
複数のスタートアップ企業のアドバイザーを務めています。
また、自分自身が発症したガンの研究所の
副代表としても活躍しています。

著者は、最後の最後まで貢献の人生を歩むでしょう。

 

まとめ


・人は誰かに貢献することで幸せを感じるようにできている

・自分が消えたとしても、他人のためにしたことは消えることはない

・自分次第でコントロールできるものに目を向けて
 自分次第でコントロールできないものを軽くみる

・身近な人を大切にする

・できるだけ物事をポジティブに受け止める

スマホを置いて、相手の話に耳を傾ける

・自分がやりたいことよりも先に、
 自分は何を持って世界に貢献できるかを考える

・自分の才能を見極めてそれを生かすこと

・時間は限られているので貢献できるチャンスがあったらもぎ取る

 

 

 

 

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